ベトナム株式市場

 >> ベトナム株式市場


 >> 1.ベトナム株式市場のこれまで

2000年にホーチミン証券取引所は設立されたが、当時上場企業は3社であり、将来の株式市場発展のための実験的ものであったといえる。それから5年ぐらいの間に40社程度が上場されたが、注目度は低く、証券市場と呼ぶには程遠い状態であった。

2006年、WTO加盟の数ヶ月ほど前から、注目を集めだし、それまで500ぐらいであったインデックスは半年もかからずに1000を越えることになった。(2007年初頭)

2007年度は、企業の高い成長率とそれらへの期待により、証券市場はこれまでになく活性化し、年間を通し、インデックスは900から1170ぐらいの間で高下。

そして、2008年に入り、証券市場は大暴落を迎える。
証券担保融資の引き締め、インフレ抑制政策である銀行金利の引き上げ、大型IPOや各企業の増資による資金吸収などが重なり、株価下落と金融不安、狼狽売りの悪循環にはいってしまった。
インフレ抑制政策の効果が、6月のインフレ率縮小という目に見える形で現れてきたことを機に、株価は下げ止まった感じである。

VNホーチミン株価指数の推移と出来高


上場企業数と時下総額(2008年6月26日現在)


世界インデックス推移






 >> 2.相次ぐ海外投資機関の戦略出資

株価暴落の中、海外投資家は精力的に出資、資金投入を進め続けている。(2008年度一例)

・1月 Swiss Re (スイス再保険)がVNR(ベトナム再保険公社)の株式25%(約86億円)の戦略投資。
・2月 Morgan Stanley International Holdings IncがGateway証券の株式約49%(約10億円)を取得。
・2月 Morgan Stanley International Holdings Incがペトロベトナムファイナンス(PVFC)の株式10%
   (約233億円)の戦略投資。
・2月 Franklin Templeton Investmentsがべトコムバンク証券投資ファンド運用合弁会社の株式49%取得。
・3月 JP Morganは2008年度、ベトナム株式市場に少なくとも10億ドルを追加投資すると発表。
・4月 マレーシアのRHB投資銀行がVietnam証券の株49%(415万ドル)を取得合意。
・4月 香港のTemasia Capital Limitedがペトロベトナム再保険(PVI)の戦略投資パートナーとなる。
・4月 デンマークのBank Invest GroupがHao Phat Group (HPG)株5.2%(3,000万ドル)を取得し、
    戦略パートナーとなる。
・5月 Standard Chartered BankがAsia Commercial Bank (ACB)株の保有割合を8.48%から15%に増やす。
・5月 アサヒビールがSaigon Beer (Sabeco)の株式10%を取得合意。将来的には20%を取得予定。
・6月 Carsberg社がHanoi Beer (Habeco)の株式16%(1億1,500万ドル)取得予定発表。
・6月 Export-Import Commercial Bank (Eximbank)の株式をバァージン諸島のVOF Investmentが5%、
    韓国Mirae Asset Exim Investment Ltdが5%、
    Mirae Asset Maps Opportunity Vietnam Balanced Fund 1が0.5%所得。
    2007年には三井住友銀行が15%を取得済み。






 >> 3.ベトナム株式市場見通し

株式需要サイド
1)市場参加者の拡大対策
・ベトナム銀行株の外国人保有枠を30%から33 %-35%への拡大。
・OTC市場銘柄の外国人保有枠の拡大検討。
・法人の証券取引口座開設規則の改定、複数口座開設検討。

2)現地通貨ベトナムドン対策
・外国人投資家がベトナム株を外貨で購入可能に。

3)SCICによる株式購入の検討
・国家資本投資総公社による、市場安定の為の株式購入を検討

株式供給サイド
1)大型IPOの実施方法の変更
・大型IPOの計画調整を検討。

2)政府の視野転換
・IPOによる資金調達を急がず、海外戦略投資機関からの出資、経営参加による、資金調達、企業 価値の増加を重視。
・海外戦略投資機関への売却は、競争入札ではなく、交渉にて決定する。
・株式供給過剰抑制のため、海外戦略投資機関は購入した株式を最低3年保有する。

その他、実証済み・検討中の支援策
1)証券担保貸付基準の変更
・貸付総額の3%から資本金の20%に変更⇒銀行の増資、新銀行によっては、証券担保貸付が拡大する可能性。

2)法人税引き下げの検討
・2010年までに法人税を28%から25%に引き下げる路線を発表。



インフレ対策と株価対策の両立を図る統一企業法:国営企業の2010年までの株式会社化実現のための資本市場育成政策は不可欠



OTC市場(市場規模約80億ドル)
・企業数は数百社.
・上場銘柄と比べ割安なバリエーション
・時価総額の約60%が10社あまりの銀行銘柄
・株式売買システムが未整備
・2008年に市場の法整備が実施され、ハノイ証取での取引が可能に。

上場銘柄(市場規模約270億ドル)
・ホーチミン、ハノイ市場で298社、約200兆ドンの市場規模
・1日平均取引額、
・個人口座、法人口座合計、約30万口座
・実際の株券受渡しを伴わない、整備された売買
・決済システムの不整備
・法的整備がなされ、一定水準のコーポレートガバナンスも存在

民営化候補企業(市場規模約250億ドル)
・2010年までに1,500社以上の民営化が予定。
・民営化候補企業の公称薄価総額、200億ドル以上
・200億ドルの半分が公開され、50%のプレミアムがついたとすると、2010年までに
 時価総額は300億ドル規模となる。


2010年までに1,000億ドル規模の市場
・上記OTC銘柄、上場銘柄、民営化候補企業の合計額600億ドル
・EPS成長率と同等の年率20-25%の株価上昇、民営化企業は50%の上昇となれ   ば、総市場規模は1,000億ドルに
・総企業数は500社以上に
・1日平均取引額は1億ドルに、投資家数も100万人以上

以上のように、今後、マーケットの銘柄数は増え、オンライン化等の市場整備も進められていくのは間違いない。多少の紆余曲折はあるだろうが、市場規模の発展は疑う余地はないだろう。








 >> 4.今がチャンス!
長期的発展の望める国、企業であれば、多少割高な時買っても、長期ホールドすることにより利がのるでしょう。しかし、投資の醍醐味はタイミング。
暴落している現在、マーケットが上昇していくタイミングで投資できるかが、後のパフォーマンスが数十パーセントとなるか数倍となるかの分かれ目です。

株式投資をするにあたって重要なことは、個別企業の先行き予想より、マーケットでしょう。いくらいい銘柄もしくは悪い銘柄でも、マーケットが逆に動けば思ったように上昇もしくは下降しないことがほとんどです。今これから買っていけば、多くの機関投資家が何とか利益を出すころ、数倍のパフォーマンスを得れることになります。

タイや韓国での通貨危機時、日経が7,000円代まで落ちた大底の時、当時仕込んで、1年、2年で5倍
10倍になった銘柄も少なくありません。
今のベトナム株式市場と似ているのではないでしょうか。
投資時期として、またとないチャンスであると確信します。